ブックタイトル昌平中学校【学校案内】

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概要

昌平中学校【学校案内】

GRADUATES 卒業生からのメッセージ純粋数学の中の代数幾何について研究を続けています。とはいっても初めから数学が得意だったわけではなく、国語や歴史が好きでした。そんな私に、数学のおもしろさを教えてくれたのは昌平の数学の先生方です。答えを導き出すプロセスが、好きなディベートと重なる点に気づいたのも興味深い点でした。自分と先生の異なる考え方を議論という場に昇華させ、双方納得いくまで対論する時間は貴重なものでした。予備校に一度も通うことなく、常に先生と一緒に好きなことを追いかけられたことに感謝しています。私には今、海外の研究集会に参加する機会があります。世界各国の数学者と出会うことができるというある種のときめきは、どこか中高時代のホームステイ経験とも似ているものです。これからも新たな出会いを自身のキャリアデザインと融合させながら、一つの道を究めていく自分であり続けたいと思っています。帰国子女枠で入学して以来、どの先生というよりも、すべての先生に面倒を見ていただいたというのが実感です。私たちは開校から間もない2期生ということもあり、先生方と共に昌平中学を作ってきたという誇りもあります。先生方はとにかく生徒一人ひとりの考え方を尊重し、何をいっても絶対に否定されることはありませんでした。そんな距離感の近さがたまらなく好きで、ついつい職員室を訪ねては、先生方と一緒の時を楽しむ私になっていました。思い出深いのは校外学習の数々です。古墳に行ったり、大使館を訪ねたりと、自分の目で見て、社会に触れて、リアルに世の中を学んだ経験はとても貴重でした。中高時代はダンス部、大学ではチアができる応援部に入りましたが、「人を笑顔にしたい」という想いはどちらも共通しています。今は食品という人々に愛されるフィールドを通して、世界中の笑顔を支える仕事をしています。持続可能な社会を創る一助になりたい、次世代の代弁者として尽力したいと、そんな未来を思い描いていた私にとって、財務省が掲げる組織理念『国の信用を守り、希望ある社会を次世代に引き継ぐ。』は魅力あるものでした。理念に共感して入省した一人として今、大きな使命を感じて働いています。中学の思い出の一つが、毎朝10 分の朝読書です。読書好きな友人に刺激を受けて本を読むようになり、いつしか互いに好きな本を交換して読み合う仲になりました。そのようにしっかりと“読み込んだ”経験が、読解力につながり、文章の表現力につながったという手ごたえがあります。中学の3年間、かなり本を読んだ記憶がありますが、そのような読書習慣が、大学生になっても、社会人になっても、生きる上での確かな基盤になっていたことは間違いありません。これからも次世代のために役立つ施策の実現に努めてまいります。英語圏からの帰国子女の私にとって、英語教育と国際教育に力を入れている昌平の学校生活は居心地の良いものでした。英語力を“生きたままの状態”で残してくれ、プラスアルファでさらに伸ばしてくれた環境に、とても感謝しています。そもそも昌平が求めるレベルは高いです。課題も多い学校ですが、なぜか先生方は「これ明日までね」と、普通の顔でいいます(笑)。ハイレベルな課題をこなすため、自ずと自分の中でしっかりと計画を立てるようになり、すべてやり切れたという経験は、社会人となった今でも生かされています。「基礎があれば応用できる」。どの先生からもいわれたアドバイスを実感する日々です。自分よりもすごい人が周りにいる環境を求め、今の職場に入りました。現在は社長直下のプロジェクトに携わっており、常に刺激のある環境に身を置いています。実はこれ、昌平の6年間とも相通じるのでおもしろいです。中学生のある日、廊下に理化学研究所( 理研) のポスターが貼り出されました。研究室の一般公開の告知でした。興味を抱いて参加しましたが、豊富な知識を身につけた研究者の言葉に感銘を受け、見たことのない機器や設備が揃う空間に魅了され、自分もこんな場所で研究したいと思ったのが今の私の原点です。以来、本当に勉強だけに集中できる環境を先生方が提供してくださり、「女子大」という選択肢を薦めてくださったのも先生方でした。大学で生物学を学んだ私は今、大学院生となり憧れの理研で研究できる環境の中に身を置いています。テーマは神経生理学で、脳脊髄液など脳内にある“水”の流れから、アルツハイマー病などの発生要因を分析しています。このままアカデミアで進むのか、民間企業の研究者としての道を歩むのか、選択肢は複数ありますが、自らの研究を社会でどう役立てていくのか、じっくり考えていきたいです。中学・高校の6年間、集団スポーツのおもしろさ、すばらしさに目覚めてラグビーに夢中でした。在校中は県2位、準優勝が最高位でした。ただ私たちの1学年下の代から花園に行くようになり、悔しさ以上にそのベースを作ることができたという充実感もありました。学年が上がり初めて後輩を教える立場になった時、ラグビー部の監督からよくいわれた言葉は、「先輩ぶるな。先輩らしくいろ」でした。異学年が心を一つにラグビーと向き合っていく中で、その金言はやがて私の生き方とリンクするものになっていきました。母の願いでもあった海上保安庁への道を選んだ際、集団スポーツの中で培われた経験を発揮できると考えた自分がいました。今いる職場も基本、集団で行動します。後輩もたくさんいる中で思うのは、やはり「先輩ぶるな。先輩らしくいろ」です。人生で一番成長できた6年間に感謝しています。私が高3の頃、世の中に「データサイエンス」「ビッグデータ」という言葉が流行り出しました。もともとプログラミングに興味があった私ですが、未知なる道の中に自分の進むべき軌道を見つけた瞬間といっても過言ではありません。そういえば中学のプロジェクト学習(現SDGs)の時間に、自分の将来についてじっくり考えた時間がありました。中学生の私にとって、仕事と社会貢献を同時に考えることは決して簡単ではありませんでしたが、そういった土台があったからこそ、大学進学時に迷わなかったのではないでしょうか。大学院での研究は大学院では生物統計学という、統計学を医学分野に応用した学問領域を研究しました。研究の経験を生かし、この春から中外製薬に入社しました。今後は生物統計の専門家として、患者中心の想いを忘れず誠実な仕事をしていきたいと思っています。生徒にやる気があれば、それに対してきちんと応えてくれる環境が昌平にあります。生徒会もチアも全力でやり、そのうえで「東大に行きます!」と、発信した私を受け止めてくれたのも先生方でした。大学で国際関係論を専攻する私は、イランのインターナショナルスクール出身ということもあり、国際社会におけるさまざまな出来事に関心を持っています。とはいっても、自分の好きなことをカタチにするのは決して容易ではありません。中高時代の6年間に、どれだけのエネルギーを自分の中に蓄積できるかが問われるからです。仮にエネルギーが不足すれば、なんとなく4年間が終わってしまうかもしれません。私の場合は多様なエネルギッシュな体験を“ 好きのチカラ” に変えて、エネルギーとして蓄えることができました。それを支えてくれたのは面倒見の良い先生方です。大学に向けて“押し出してもらえた”ことに感謝しています。お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科ライフサイエンス専攻 生命科学コース在学中お茶の水女子大学 理学部2類 生物学科卒業海上保安庁勤務 管制官中外製薬株式会社勤務横浜市立大学 データサイエンス学部 データサイエンス学科卒業東京大学大学院総合文化研究科 国際社会科学専攻 国際関係論コース 修士課程在学中東京大学 数理科学研究科 数理科学専攻在学中京都大学 理学部卒業味の素株式会社勤務一橋大学 社会学部卒業財務省勤務東京大学 経済学部卒業楽天グループ株式会社勤務上智大学 外国語学部 英語学科卒業一つの道を究めていく自分であり続けたい先生方と共に“ 昌平を作って” きた2期生の誇り次世代のために役立つ施策の実現に努めるきっかけは廊下に貼り出されたポスターから「先輩ぶるな。先輩らしくいろ」は永遠の指針未知なる道に進むべき軌道を見つけた瞬間大学に向けて“押し出してもらえた”ことに感謝郷間 葵さん2期生(平成29年卒)小関 龍明さん2期生(平成29年卒)植村 直紀さん3期生(平成30年卒)吉田 莉々さん5期生(令和2年卒)軽部 友裕さん2期生(平成29年卒)澁田 奈々さん2期生(平成29年卒)樫村 周さん3期生(平成30年卒)大堀 桃花さん3期生(平成30年卒)刺激のある環境に身を置いて成長できた6年間19 SHOHEI Junior High School School Guide 2025 20